コールセンターのコスト削減を効果的かつ健全に実施するためには、他社の成功手法を参考にして、自社の現状を適切に見極めることが重要です。本記事では、コールセンターのコスト削減に成功した企業事例10選を紹介します。さらに、自社に適した施策を選ぶために現場で使える5つの指標とよくある失敗パターンとその対策方法も解説します。
株式会社ストラーツの「電話応対AIサービス」は、AIチャットボットや電話応対AIによる一次対応の自動化に加え、24時間365日対応や既存システム連携、SMS・メール送信などを組み合わせることで、コールセンターの人件費や対応時間の削減を支援します。コールセンターのコスト削減をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

1.コールセンターにおけるコスト削減の成功事例10選
コスト削減に向けたアプローチは大きく「人を増やさずに対応量を増やす」「対応そのものを減らす」「業務プロセスの無駄を省く」という方向性に整理できます。
(1)NTTレゾナント株式会社:AI導入によるコールセンターのコスト構造改善

総合受付窓口として月間約10万件のコールに対応するNTTレゾナント株式会社のOCNサポートセンターでは、人手不足によるお客様の待ち時間が課題となっていました。
この課題に対し、同社は音声AIソリューションを導入し、目標を受付比率30%、回答精度85%、解決率80%と設定しました。
AIによる自動応対によってオペレーターの人件費をかけずに24時間365日の稼働が可能となり、コール数の繁閑に応じた柔軟な対応や応対品質の一定化が可能となりました。
当初はチューニングに苦労したものの、専門チームによる継続的な改善を経て、5ヵ月目頃から高精度化に成功しています。これによって、人件費を抑制してコスト削減に成功しています。
| 改善手法の方向性 | 人を増やさずに対応量を増やす |
|---|---|
| 使用するKPI | 問い合わせ件数・呼量、季節・時間帯による呼量の変動幅 |
| 難易度の目安 | ★★★★☆ |
| 向いている業務特性 | コール総数が多く、定型的な問い合わせが多い業務 |
参考:https://www.jtua.or.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/20210201_01ai-callcenter.pdf
(2)株式会社NTTドコモ:生成AI活用による応対業務の効率化

NTTドコモのコンタクトセンターでは、高水準の顧客満足度・従業員満足度を維持しながら、さらなる収益拡大が求められる中で、現場への過度な業務負担を避けつつ業務効率を高める必要がありました。
この課題に対し、同社はメール回答文の自動生成、電話応対履歴の要約自動化、AIを用いた研修コンテンツ開発という3つの用途で生成AIを導入しました。
導入後は、メール作成時間が1件あたり3分短縮され、応対後処理時間は3.5分短縮、研修時間も1回あたり15分短縮されました。
こうした1件あたりの対応時間短縮は、オペレーター1人が同じ時間内に処理できる件数を増やすことにつながり、増員に頼らずに生産性を高めています。
| 改善手法の方向性 | 業務プロセスの無駄を省く |
|---|---|
| 使用するKPI | 後処理・付帯業務にかかる時間比率 |
| 難易度の目安 | ★★★☆☆ |
| 向いている業務特性 | 応対そのものより記録作成等の付帯業務に時間がかかっている業務 |
(3)ニッセイ情報テクノロジー株式会社:サービスデスク統合によるたらいまわし・照会件数の削減

ニッセイ情報テクノロジーでは、管理するIT機器やアプリケーションの増加に伴い、問い合わせ件数やインシデント件数が増加し、対応の迅速性や品質の維持が難しくなっていました。
同社は複数拠点に分散していた受付窓口をサービスデスクとして統合し、FAQシステムの基盤を刷新してユーザーの自己解決を促進する体制を構築しました。
この取り組みにより、4か月で約200件のたらいまわしを抑止することに成功しました。FAQの閲覧回数は23.8倍に増加し、単純な質問の照会数は平均51%削減、電話による照会数は5%、総照会数も15%削減という結果が得られています。
FAQ整備による自己解決の促進は単純な照会そのものを減らすことで、いずれもオペレーターの対応件数を抑え、運用コストの削減につながっています。
| 改善手法の方向性 | 対応そのものを減らす |
|---|---|
| 使用するKPI | 定型問い合わせの比率、窓口・拠点の分散度 |
| 難易度の目安 | ★★★☆☆ |
| 向いている業務特性 | 窓口が複数拠点に分散し、定型的な照会が多い業務 |
(4)ジブラルタ生命保険株式会社:AIとデジタル活用による応対業務のコスト構造改善

ジブラルタ生命保険のコンタクトセンターでは、繁忙期に控除証明書の再発行などの問い合わせが急増し、その対応をオペレーターの増員以外で解決することが課題となっていました。
この課題に対し、同社は生成AIによる通話後の応対記録作成業務の自動化と、チャットツールを活用した控除証明書の再発行受付の導入を進めました。
これによって入電数そのものを抑制し、生成AIによる応対記録の自動化は後処理の負荷を軽減しています。
これらの施策により、通話後対応の平均処理時間は324秒から224秒へ短縮され、20%の削減が実現しました。また、チャットツールの活用によって控除証明書再発行に関する電話件数は前年から94%削減という成果が得られています。
| 改善手法の方向性 | 対応そのものを減らす/業務プロセスの無駄を省く |
|---|---|
| 使用するKPI | 定型問い合わせの比率、後処理・付帯業務にかかる時間比率 |
| 難易度の目安 | ★★★☆☆ |
| 向いている業務特性 | 繁忙期に定型的な手続き系の問い合わせが急増する業務 |
(5)パナソニック株式会社エレクトリックワークス社:音声認識と生成AIの組み合わせによる後処理時間の大幅削減

パナソニックエレクトリックワークス社では、年間60万件の問い合わせ対応において、オペレーターの後処理時間の長さと応対記録の品質のばらつきが課題となっていました。
これに対し、同社は音声認識技術で対応内容をテキスト化し、生成AIで要約してVOCデータを作成する仕組みを構築しました。要約精度を高めるため、プロンプトの改良を500回以上重ねています。
この結果、オペレーターの後処理時間(ACW)は3分から1分30秒へと50%短縮され、年間で25,000時間相当の削減効果が得られました。生成AIによる要約出力精度は100%、音声認識率も93%に達しています。
なお年間25,000時間の削減は、1人当たり年間2,000時間労働と仮定すると約12.5人分の稼働に相当する規模であり、均質で高品質なVOCデータの収集は分析やレポートの信頼性向上にも寄与します。
| 改善手法の方向性 | 業務プロセスの無駄を省く |
|---|---|
| 使用するKPI | 後処理・付帯業務にかかる時間比率 |
| 難易度の目安 | ★★★★☆ |
| 向いている業務特性 | コール総数が多く、応対記録の品質にばらつきが出やすい業務 |
(6)株式会社ミスミグループ本社:カイゼン活動とRPA活用による応対時間・コストの大幅削減

ミスミグループ本社のコンタクトセンターでは、製造業特有の専門性の高い商品選定や多様な注文チャネルへの対応により、人的・時間的・金銭的コストの増大が課題となっていました。
同社はECサイトの改善によって顧客が自己解決しやすい環境を整備するとともに、RPAやAIOCRを活用した業務自動化を推進しました。RPA開発には自社の業務担当者を育成して当たらせることで、業務効率化とスキルアップを同時に実現しています。
これらの取り組みにより、商品の技術問合せは1件平均1時間を切るレベルとなり、応対時間は全体で42%削減されました。さらに、注文時の人手対応においては66%のコスト削減に成功しています。
RPAとAIOCRは注文受付・受注処理業務に適用され手作業を削減し、ECサイト改善による顧客の自己解決促進は問い合わせそのものの発生を抑えることで、双方が対応コストの削減に寄与しています。
| 改善手法の方向性 | 対応そのものを減らす/業務プロセスの無駄を省く |
|---|---|
| 使用するKPI | 定型問い合わせの比率、個人の経験・スキルへの依存度 |
| 難易度の目安 | ★★★★★ |
| 向いている業務特性 | 専門性が高く、属人的な対応に依存している業務 |
(7)株式会社アイシン:チャットツール導入による通話時間削減と職場満足度向上

アイシンのコールセンター部門では、365日稼働・少人数体制による業務負荷の高さに加え、他部門との課題共有が難しいことが職場満足度低下の一因となっていました。
これに対し、同社は技術情報を参照できるWebサイトの整備と、サービス代理店とのやりとりへのチャットツール導入を進めました。
これらの取り組みにより、サービス代理店との通話時間は前年度比で約20%削減されました。また、職場満足度は前年に比べ平均24ポイント向上し、確保された時間は社員の成長機会の創出にも活用されています。
職場満足度の向上は一般的に離職率の低下につながりやすく、採用・育成コストの抑制という形で運営コストにも好影響を与えます。
| 改善手法の方向性 | 業務プロセスの無駄を省く |
|---|---|
| 使用するKPI | 後処理・付帯業務にかかる時間比率、職場満足度・エンゲージメント |
| 難易度の目安 | ★★☆☆☆ |
| 向いている業務特性 | 少人数体制で他部門との連携・情報共有が多い業務 |
(8)GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社:AIチャットボットとIVR導入による工数削減

GMOグローバルサインのカスタマーサポート部門では、問い合わせ件数の増加によって対応に時間を取られ、顧客体験価値の向上に取り組むことが難しい状況となっていました。
この課題に対し、AIチャットボットの導入とIVR(自動音声応答)の活用による業務効率化を進めました。
AIチャットボットはテキストでの問い合わせ対応を担い、IVRは電話で完了できないコールを問い合わせフォームへ振り分ける役割を担うというチャネルごとの分担により、月2人分の工数削減を有人チャット対応業務で実現しています。
| 改善手法の方向性 | 人を増やさずに対応量を増やす |
|---|---|
| 使用するKPI | 問い合わせ件数・呼量、定型問い合わせの比率 |
| 難易度の目安 | ★★★☆☆ |
| 向いている業務特性 | テキスト・電話の両チャネルで定型的な問い合わせが多い業務 |
(9)株式会社NTT東日本サービス:BPO業務フローの見直しによる稼働・コストの削減

NTT東日本サービスでは、コールセンター代行業務において、効率的かつ効果的な運用フローへの改善が課題となっていました。
この課題に対し、同社はDM発送に代わる自動発信・SMS送付の導入、申込フォームによる受付経路の拡大、事務処理のシステム化、スキル習得期間の短縮による早期立ち上げという4つの施策を、約1か月という短期間で実行しました。
周知手段・受付経路・事務処理・人材育成の段階的な改善により、当初の想定稼働に対して40%の削減を実現し、必要コストも30%軽減することに成功しています。この成果はクライアントからも高く評価され、新たな業務委託の獲得にもつながりました。
| 改善手法の方向性 | 業務プロセスの無駄を省く |
|---|---|
| 使用するKPI | 窓口・拠点の分散度、1件あたり対応コスト |
| 難易度の目安 | ★★★☆☆ |
| 向いている業務特性 | 周知・受付・事務処理など複数プロセスが連なるBPO型業務 |
(10)横河レンタ・リース株式会社:BIツール導入によるデータ分析業務の効率化

横河レンタ・リースのカスタマーサポートセンターでは、サイロ化したシステムを参照しながら必要なデータを特定・突合する業務に多くの時間とスキルを要することが課題となっていました。
これに対し、同社は各システムのデータをBIツールへ自動的に取り込み、カスタマーサポート固有のデータと統合する仕組みを整備しました。
BIツールによるデータの自動統合は、手動でのデータ特定・突合作業と特定スキルへの依存を解消するものであり、分析時間の60%短縮は営業担当者の活動準備業務の省力化に直接つながっています。
| 改善手法の方向性 | 業務プロセスの無駄を省く |
|---|---|
| 使用するKPI | データ収集・分析にかかる所要時間 |
| 難易度の目安 | ★★★☆☆ |
| 向いている業務特性 | 複数システムに情報が分散し、分析や引き合い対応に時間がかかる業務 |
2.自社に適したコスト削減施策の選ぶための指標

自社にとって優先度の高い施策を選ぶには、以下のような指標で現状を棚卸しすることが有効です。
(1)問い合わせ件数・呼量の規模
自社でAIチャットボットや音声AIなどの自動応対システムの導入を検討する場合、まずは以下の3指標で呼量の全体像を把握することが出発点になります。
| 指標 | 何を測るか | 確認方法の目安 |
|---|---|---|
| 問い合わせ件数・呼量 | 自動化投資が回収可能な規模かどうか | 月間・年間の総件数を集計する |
| 対応チャネルごとの件数比率 | どのチャネルに負荷が集中しているか | 電話・メール・チャットの件数を比較する |
| 季節・時間帯による呼量の変動幅 | 繁忙期・閑散期の差がどの程度あるか | 月別・時間帯別の件数をグラフ化する |
例えば、NTTレゾナント株式会社(月間約10万件)やパナソニック株式会社エレクトリックワークス社(年間60万件)のように、コール総量が大きいセンターほど自動化による時間短縮効果が積み上がりやすく、コスト削減額も大きくなります。
一方で、すべての問い合わせを自動化できるわけではない点にも注意すべきです。対応チャネルごとの偏りや繁忙期・閑散期の変動幅などをあわせて整理することで自社にあわせた手法として判断できます。
変動が大きい場合は最初から全面導入せず、繁忙期や営業時間外など対象範囲を絞った小規模導入から段階的に導入するのが現実的な選択肢となる場合があります。
(2)問い合わせ内容の定型度
問い合わせ内容が定型的か非定型かによって、向いている施策は変わります。以下のような指標で適切な施策を判断します。
| 指標 | 何を測るか | 確認方法の目安 |
|---|---|---|
| 定型問い合わせの比率 | チャットボット・FAQ化に向く業務がどの程度あるか | 問い合わせ内容を分類し、定型対応で解決した件数の割合を集計する |
| 一次解決率(FCR) | 一度の対応で解決できているか | 再問い合わせ・再架電が発生した件数を除いた解決件数の割合を算出する |
| エスカレーション率 | 上位者・専門部署への引き上げがどの程度発生しているか | エスカレーションが発生した件数を全対応件数で割る |
ニッセイ情報テクノロジー株式会社やジブラルタ生命保険株式会社の事例のように、証明書再発行やよくある質問など定型的な照会・手続きが多い業務は、FAQ整備やチャットボット導入の効果が出やすい領域です。
自社で施策を選ぶ際は、まず問い合わせ内容を分類して定型・非定型の比率を把握し、定型対応が多い業務は自動化、非定型対応が多い業務は別の角度からの効率化を検討するといった、業務特性に応じた切り分けを行うことが重要です。
(3)後処理・付帯業務にかかる時間
オペレーターによる対応を前提とする場合、通話後の記録作成や要約といった付帯業務に時間がかかっている場合、その部分を効率化することがコスト削減への近道になります。
まずは通話時間と後処理時間を分けて計測し、後処理の比率が高い場合は、生成AIによる自動化などを優先的に検討すると効果が出やすくなります。
| 指標 | 何を測るか | 確認方法の目安 |
|---|---|---|
| 1件あたり対応コスト | 現状の対応に人件費がどの程度かかっているか | オペレーターの人件費を月間対応件数で割って算出する |
| 人件費以外のコスト比率 | システム利用料や回線費などが全体のどの程度を占めるか | 総運用コストから人件費を除いた金額の比率を算出する |
| 後処理・付帯業務にかかる時間比率 | 応対そのものより記録作成等にどれだけ時間を取られているか | 通話時間と後処理時間(ACW)を別に計測し比率を比較する |
1件あたり対応コストを算出する際は人件費だけでなく、システム利用料や回線費などの人件費以外のコストも合わせて確認することで、施策導入後のコスト構造の変化をより正確に把握できます。
(4)業務プロセスの分散・属人化の度合い
対応の属人化が進んでいると、特定の担当者にしか対応できない業務が生まれ、引き継ぎや育成に余分なコストがかかります。
自社で確認する際は、窓口の数、システムの分散状況、マニュアル化の進み具合をそれぞれ棚卸しし、分散・属人化が進んでいる領域ほど、統合・標準化による削減余地が大きいと判断できます。
| 指標 | 何を測るか | 確認方法の目安 |
|---|---|---|
| 窓口・拠点の分散度 | 受付窓口や対応拠点がどの程度分散しているか | 機能別・拠点別に分かれている窓口の数を数える |
| データ・システムのサイロ化の度合い | 必要な情報が複数システムに分散していないか | 1件の対応に必要なシステムへのアクセス数を確認する |
| 個人の経験・スキルへの依存度 | 対応品質が担当者個人の知識やノウハウに依存していないか | マニュアル化・ナレッジ化されている対応範囲の割合を確認する |
3指標とも、現状を踏まえて数値や件数で棚卸しすることで「どこに統合・標準化の余地があるか」を判断しやすくなります。
(5)職場環境・離職率などの間接コスト
離職率が高いと、新規採用や育成にかかるコストが繰り返し発生します。少人数体制や業務負荷が高いセンターほど、この間接コストが見えない形で運営を圧迫しやすくなります。離職率や1人あたりの採用・育成コストを算出することで、これらの間接コストを可視化できます。
職場満足度・エンゲージメントは、直接的なコスト指標ではないものの、離職率と相関しやすい先行指標です。満足度調査やエンゲージメント調査のスコアを定期的に測定し、低下している領域を早期に把握できれば、離職という形でコストが表面化する前に対策を打てます。
施策を実施する際は、削減効果だけでなく顧客満足度の変化も合わせて確認し、トレードオフが発生していないかを定期的にチェックすることが重要です。
3.コールセンターのコスト削減でよくある失敗と対策

コスト削減施策は、数値上の成果が出ているように見えても、現場では別の問題が静かに進行していることがあります。ここでは、SVや決裁者が見落としやすい3つの失敗パターンと、その対策を紹介します。
(1)削減効果を件数だけで判断し、対応の難易度を見落とす

AIチャットボットやFAQ整備によって定型的な問い合わせが減ると、削減率の数値上は成果が出ているように見えます。しかし、自動化で解決できるのは比較的簡単な問い合わせが中心であり、残るのは複雑で時間のかかる案件です。
対策としては、残存している問い合わせの平均対応時間やエスカレーション率も併せて追跡し、件数の減少と現場負荷の実態を両方の指標で確認することが重要です。
(2)導入後のチューニング運用体制を確保せず、現場任せにする

AIチャットボットや音声AIの導入は、ベンダー主導で初期構築までは進むことが多いものの、現場が通常業務と並行してチューニングを担うことになり、表向きの導入コストは抑えられていても、現場の隠れた工数として別の形でコストが発生します。
対策としては、導入の検討段階から運用フェーズに必要な人員・工数をあらかじめ予算化し、誰がチューニングを担うのかを明確にしておくことが欠かせません。
(3)コスト削減の数値目標で、現場のモチベーションを下げる

「対応時間を〇%削減する」「コストを〇%削減する」といった数値目標だけがそのまま現場に伝えられると、オペレーターはこれを「将来的な人員削減の前触れ」と受け取りやすくなります。協力的に取り組んでもらえなければ施策自体の効果も出にくくなり、離職につながることもあります。
対策としては、数値目標を伝える際に「業務負担を減らし、より付加価値の高い業務に時間を使えるようにする取り組みである」という位置づけを併せて説明し、削減の先にある現場側のメリットを共有することが重要です。
4.まとめ
コスト削減の方法は一つではなく、AIチャットボットや音声AIによる自動応対、生成AIによる後処理の効率化、窓口やデータの統合、RPAによる業務自動化など、各社は自社の課題に合わせて異なるアプローチを選定して進めています。
重要なのは、自社の問い合わせ件数や呼量の規模、問い合わせ内容の定型度、後処理にかかる時間、業務プロセスの分散度、職場環境といった指標で現状を棚卸しし、課題に合った施策を選ぶことです。
コールセンターのコスト削減をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。



